岩本・小村・根本を斬る

昨日に続き「仙台脱獄組」の写真映りを独断と偏見で語る


名古屋・岩本輝雄…赤のユニフォームが似合うな(笑)
顔には余計な気負いや力みは感じない。
過去の暗黒の時代や仙台での完全復活といった起伏の激しい選手人生が無駄な主張や反発は無用の産物であって
自分の個性を主張してそれが周りに認められるかどうか、それだけのことだ、とある種の悟りの境地にさせているのではないか。
とにかく等身大の岩本輝雄を名古屋が受け入れるかどうか、今年の鍵はこの1点。
普通は移籍すると個人がチームの色に染まっていくものだが、自分なりの確固たる世界・価値観を持ってるこの男は勝手が違う。
輝雄が名古屋に合わせるのではなく、名古屋が輝雄に合わせるかどうかである。
時として不用意な発言を繰り返し、扱いには細心の注意を要する。が、周りの雑音を一蹴りで全て消し去る「一発芸」の持ち主。
生意気だが、どこか憎めない。彼はやはり華のある男である。


輝雄の顔からは一点の曇りも迷いも見られない。常時試合に出る環境さえ与えられれば、きっとやってくれるはず。
選手としてのキャリア・技術は何の疑いも無い。あとは名古屋との相性が良いことを願うばかり。
もし、名古屋で不遇の時を過ごすとなれば、悪いのは、輝雄自身ではなく、
彼の人間性をチームに還元できない名古屋というクラブの体質なのだ。


広島・小村徳男…なんか二日酔いでメロメロの状態で出社するサラリーマンのような目をしている。
要は顔から活力を感じない、ということだ。
思えば、昨年の仙台の低迷は小村の衰えと比例するようであった。
まだ現役に対する意欲や拘りが強いことは伝わるんだけど
去年の自分のパフォーマンスの悪さが無意識に彼の中に刷り込まれて、本人の意思に反する所で顔に表れていると思う。
恐らくは不動のレギュラーというよりは八田をはじめ、若手の選手の後方支援という場面が増えると思う。
本人は不本意だろうが、こんな陰の役回りで貢献するのではないだろうか。


大分・根本裕一…自分の中では思うところがあって、それを伝えたいのだが、思うように行かなくて一人、ストレスを抱える。
そんな伸びるようで伸びきらない心の苛立ちを表情から感じる。
毎年所属先をコロコロ変えて腰が落ち着かないのも、未だに自分の納得するプレイスタイルを確立出来ずに
どっちつかずで暗中模索する心理を如実に表しているような気もする。


私が小学生の時に親の仕事の関係で転校してきて、クラスの雰囲気にあまり馴染めずに教室の隅で大人しく過ごして、
居るのか居ないのか存在を認識され切れないまま、またすぐに転校
していった奴がいたが、それと似た雰囲気を根本には感じる。
「安住の地」を求めて渡り鳥になるのもいいが、あまり転校(移籍)が多いと友達(居心地の良いチーム)にも恵まれない。


根本は最近U-23からも外されて、精神的に不安定かも知れない。色々な要素が絡んで難しい問題だろうが、
早く腰を据えてプレイ出来るチームを見つけるべきだ。チームが変われば、自分が要求される事も微妙に変わってくるはず。
その場は指示を忠実に守ればいいかも知れないが、こんな状態が続くと
いわゆる器用貧乏で小さくまとまる退屈な存在になり兼ねない。
大分でも苦しいシーズンになるだろうが、自分を磨く場と前向きに捉えて挑戦して欲しい。今の根本はまだ修行を必要とする顔だ。
身になる経験を積めば、表情にも表れるはず。来年の名鑑には更に締まった顔立ちになってることを期待する。