対山形2−0

という訳で、今季初観戦行ってきました。
会場の利府の県サッカー場に着いたのは1時間前の13:00。
この時点で駐車場はほぼ埋まっていた。
みんな社会活動を放棄している様子。私?今日は休みだったんですよ(笑)。本当ですよ。


今日は風が強くて冷たい。観客も選手もこの悪条件との戦いを強いられることに。
スタンドに着いたときは仙台ベンチ前は既に満席。よって山形ベンチの真裏に陣取る。
昔懐かしい淳さんや昨年まで仙台のフィジカルを預かっていたマルコ、克美や高橋健二の姿も間近で拝めてこれはこれで楽しめた。


さて、試合の内容について。結果は2−0の勝利。1点目は40分過ぎに寿人がドリブルで切れ込んで山形GK桜井が一度はキャッチ・・・
したかに見えたが、ボールがこぼれて菅井がこれを拾ってゴールへ難なく流し込む。
2点目は後半の40分、左CKをショートコーナーから折り返して中央にいたガスパルが回し蹴りのように蹴りこんで追加点。
結果については満足。山形を直に叩くこの快感も久方振りに味わった。ただ、チームの出来としてはまだ煮詰まってない印象。
ボールは持てるんだけど、細かい所でイージーミスも結構目に付いたし、ガスパルはまだ周りと連係が噛み合わない様子。
チームとして機能するにはしばらく時間が必要と感じた。今年は開幕ダッシュは期待出来ないことを再確認。
試合を消化させながら熟成させていく形になるでしょう。第一クールで体制を整えて第二クールからペースを上げていくのが
昇格へ最も現実的な戦略だろうし、ズデンコもその腹づもりなんだろうと考える。とにかく、序盤戦は我慢を強いられそう。


そんなチグハグな状態でも勝てたのは、山形がそれ以上に調整が遅れていたから。
山形は試合と移動の連続でコンディションが最悪だったことも差し引いて、今日の結果をそのまま評価するのは危険と思う。
逆に言うと、これからもっと良くなるはずだからその成長の過程を見守る楽しみもある。
その他気付いた点
−ダイレクトで繋いで攻める場面が目に付いて、攻撃のパターンは明確。あとは数をこなして精度を上げて欲しい。
シルビーニョの貢献度は相変わらず。何かあると必ず彼にボールを預けるのは信頼の証。安定した動きは正に要。



山形ベンチのすぐ後で見ていたから、少しは山形のことについても語りたいと思います。
監督の鈴木淳氏は試合中ほとんど選手に指示を与えず、ベンチで大人しく戦況を見つめるだけでした。
たまに声出したかと思えばピッチギリギリまで駆け寄らずに立ち上がったその場でボソボソっと話すだけだしなぁ・・・
他人の心配をする余裕など無いが、妙に心配になった。ベルデニックがしきりに飛び出して
身振り手振りで指示している姿とは対照的。中日の落合博満のように敢えて指示を出さずに自由にやらせたのならともかく
動きたくても動けなかったというのなら、相当怪しい。その無策ぶりが鈴木武一のそれとダブって見えた。
ただ黙って眺めて強くなるのなら私にだって出来る。淳さんが不適格指導者かどうかは、今後明らかになるだろうが・・・。


最後に本日の主役について。
今日の試合は互いに凡ミス、意思疎通を欠く場面が多くて、ゲームとしては退屈な部類に入るものだったが、
思わぬ「盛り上げ役」が降臨。黒い服に赤・黄のカードを忍ばせたニクイ奴。
黄紙が出るは出るはその数6枚。しかも山形にばかり。揚げ句の果てには後半の立ち上がりに
私の目の前で黒服の男が黄紙を出し、次の瞬間指でピースを作った。

「ま、まさか・・・」

予感は的中。ポケットから赤い紙を天にかざしてしまった。
満員のスタンドから拍手と悲鳴が入り混じり、香ばしいムード。
勝負とはどこまでも非情なのだ・・・。
ルールに忠実に一度は退場させようとする黒服にどこからともなく

「レフェリー、練習試合なんだからさぁ」

と鶴の一声。
不機嫌な顔でゲームに戻る山形の25番・堀内とそれを苦み走った表情で見守る鈴木淳。その真後ろで馬鹿笑いを禁じえない私。


まさか練習試合で審判の職権乱用で得意げに赤紙を散らつかせる光景を目の前で見られるとは。何と言う贅沢。至福の時間。
そうだ、J2とは毎試合こんなDQN審判とも闘う場だった。
いやはや、チームの出来栄えをチェックしに来たのに、まさか黒服のワンマンショーをリングサイド席で堪能出来るとは。
私は幸せ者だ。そして思った。やっぱりJ2は地獄なのだ、と。