引き篭もりの季節

昨日から私にとっては年に2回の引き篭もりの時期に入りました(笑)。センバツの季節がやってきました。
今日は休みで、外も寒くてまさに「ヒッキー」日和。
東北のチームが2校登場ということもあって朝から夕方までずーーーっとTV画面を睨みつけていました。
今日1日で視力が0・2くらい悪くなった気が・・・

第1試合 秋田商業10−0鳴門工業


一回表に秋田が6点を挙げたのが全て。全国では格下の東北のチームがこんなに伸び伸びやる姿も珍しい。
いつもはこの逆の展開で逝くのが雪国勢のパターンなのだが。


それにしても鳴門はどうしたものか。初回の大量失点も何でもないエラー、判断ミスが絡んで、完全に自滅。
とどめにライトが目の前に落ちた打球を後に逸らして、直後にベンチに下げられた。まだ1回表ですよ!!血も涙も無い!!
あのライトの子はどんな思いで試合終了まで過ごしていたのか・・・。早まった行為に走らなければ良いが。


打っても7回までノーヒットに押さえ込まれていいところなし。
あまりに不甲斐ない内容に某北の方角にあるプロサッカーチームの姿とダブって苦々しい気分になったもんです。


第二試合 福岡工大城東5−0斑鳩


二回裏、福岡の攻撃時に打者の打球が斑鳩の投手・高間の左足を直撃。治療して続投するも連続死球で影響隠せず満塁に。
二死後遊ゴロでチェンジ・・・のはずがこの処理を誤って失点。動揺のせいか、直後に走者一掃の二塁打を浴びて 糸冬 了


討ち取ったはずの打球をエラーして失点したすぐ後に長打を食らって追い討ちを掛けられる場面が高校野球では本当に多い。
この詰めの甘さが未熟な高校生らしくて魅力と言えばその通りなんだけど。


投手としては足は痛めるは、バックに足を引っ張られるはで踏んだり蹴ったりなのだろうけど、
そんな素振りを見せずにエラーした選手を励ましている姿は爽やかな好青年なのか、腹黒い偽善者なのか…。
その真意は分からんが、その後は投球も安定してよく抑えていただけに、
斑鳩には不運が重なって実に惜しまれる二回の守りだった。


第三試合 拓大紅陵6-0一関一


まずはアルプスを埋めた一関の大応援団に感動。
OBの人々はこの日を待っていたことをTVからでも伝わってくる。
長髪にヒゲ面、ボロボロの学ランを着込んだ伝統の「バンカラ」応援が49年ぶりに甲子園で披露された。
ブラバンにチアガールが主流の応援風景とは明らかに異臭を放つ古い香りが甲子園の空気を支配していた。
半世紀分の溜め込んだエネルギーを一気に吐き出すような応援だった。やっぱ応援は気持ちが大事なんだなぁ。


一関のエース・木村は好投手だった。140㌔前後の速球と切れのあるカーブ・スライダーで序盤は拓大打線を凌駕していた。


0-0で迎えた4回、バント処理を二塁手が誤ってピンチを迎えた。この後の対応が良くなかった。
気になったのは捕手の配球の組み立て。
打順が一回りして目が慣れてきている上に外角の球ばかりを要求して打者が的を絞りやすくなって痛打された。
東北では外角一辺倒で抑えられたかもしれないが、ここは甲子園、単調な攻め方ではやはり見逃してはくれない。
今日の木村の出来なら内外角に散らして投げさせればそう打たれないのに。もう少し柔軟なリードで対応して欲しかった。

この後、木村は緊張の糸が切れたように拓大打線に捕まる。決して6点取られるような投球内容ではなかった。勿体無い。
力及ばず残念な結果だったけど、選手は勿論、学校関係者らには一生忘れられない春になったことでしょう。
一関に帰ったら夏に向けてシッカリ鍛えなおして、また甲子園で見たいチームだと思った。
あと、浪人しないように受験勉強も少しずつ進めておけ。こういうところで差が付くんだから(笑)。


今日の東北勢は秋田がバカ勝ちして、一関は大した見所も無く敗退した。
前述したように東北勢が甲子園で大勝するシーンは滅多にお目に掛かれない。秋田の勝ち方は歴史的快挙とも言える。
雪国のチームは能力のある選手がいるのにエラーとか、決断の遅れとか、
自ら流れを止めるような間の悪いプレーが飛び出して敗れるパターンが多すぎる。何十年も同じ負け方を繰り返している。
甲子園で勝つチームとは勝負に対する「嗅覚」が決定的に劣る。
一関も例外に漏れず勝負どころの見極め、一瞬の集中力を欠いて
東北のチームらしく脆くも崩れ去った。
それはまるで実直で忍耐強いが消極的な東北人の気質を表しているようにも思う。
スポーツは人間がやるものだから、その性格・人間性がプレーにも無意識に反映されるのかもしれない。


転じてJリーグ。仙台が今ひとつ煮え切らない理由は、甲子園で雪国勢が勝ち切れない理由と無関係ではないんじゃない?
「ガキの野球」を見ながらそんなことを考えていました。