たかが10%されど10%

今度の土・日でJ1は4節、J2は5節を迎えます。それぞれのリーグ全日程のうち10%前後を消化することを意味します。
この最初の10%はまだ始まったばかりの段階とは言え、1年の大まかな流れを決める極めて重要なウェイトを占めます。


これを踏まえてこれまでの各チームの戦いぶりを3・12の日記に書いた予想を照らし合わせてみたいと思います。

J1 16位 C大阪
J2 1位 川崎 2位大宮 3位湘南

仙台は今年は昇格出来ない

開幕前に私はこう予想を立てました。
蓋をあけるとC大阪は開幕から3戦全敗!!
しかも2敗の段階で監督の首を飛ばす前代未聞のドタバタ劇も。
これはチーム構想が足元から完全崩壊したことに他ならない。


どうやら私の想像を遥かに超えるスピードで壊れてしまったらしい。ここまでは予想がピタリですね(笑)。
周りの予想屋が大分や新潟を最下位候補に推す中、私にはセレッソはいい穴場だった。(根拠については3・12の日記をご覧あれ)
何でみんなセレッソには無印だったのか、今でも疑問に思う。あれだけ低迷の要素が揃うのも珍しいのに。
毎年下位に沈むチームは1stで流れを失い、そのまま立て直せずにズルズル深みに嵌っていく。
今年もそのパターンに忠実に進行していくことでしょう。
やっぱり天皇杯は4回戦か、準々決勝あたりで負けておくべき。地力の無いチームが下手に元旦まで勝つとロクな事がない。


一方のJ2。4節終了時点では1位に川崎、2位に京都と「2強」がすんなりと収まっていて、まぁ無難な滑り出しというところか。


もう少し下に目を向けるとなかなか面白いことに気が付く。
首位から3位の大宮までは1敗してるのに、4〜8位までは無敗なのだ。リーグ全体のパワーバランスが均一化されている表れか。
引き分けでは勝ち点1。勝利で勝ち点3。3分けと1勝2敗では価値が一緒ということになる。


去年惜しくも昇格を逃した川崎も7敗と一番敗戦が少ないのにドローを重ねて勝ち点を取り損ねたのが響いた格好になっている。
「負けない」ことはある程度の順位には引き上げることは出来ても
そこから更に突き抜けて昇格するには膠着状態を打破する「力強さ」が必要ということの証明と思う。


川崎・京都が敗戦をしながらも上位にいられるのはジュニーニョとか崔のような不動の点取り屋の存在あってのもので
逆に水戸・湘南が無敗(4分)なのに中位にいるのは核になるFWの不在の影響とも考えられるのではなかろうか。


守りの安定を図ることがチームとしての完成度を高める絶対条件であるは当然だけど
サッカーは点を取り合う競技なのだから、点を沢山取るチームの方が見ていて面白いし、昇格に相応しいとも言える。


あと気になるのは、ここに来て各チーム怪我人が続出していること。

仙台 シルビ  左足負傷全治2週間
山形 内山   顔面負傷で全治3ヶ月
札幌 三原   靭帯断裂で全治9ヶ月
川崎 マルクス 内側靭帯損傷で全治2ヶ月
甲府 中田一三 ふくらはぎ肉離れ全治4週間
鳥栖 シュナ潤 右中指骨折で全治6週間

ここ1週間だけでもこれだけ主力クラスが負傷している。
怪我・病気・出場停止等々の不測の事態は仕方ないけど、主力の離脱は痛い限り。
特に札幌にとっては三原のリタイアはしんどい気がします。。。


今後も何らかの形でアクシデントは起こるし、シーズンが進むにつれて選手の消耗も激しくなり、過酷さは増す一方。
そんな非常事態の時にこそ、チームの総合力が問われる。強いチームは危機をパワーに変える底力を見せるもの。
その底力を生み出す源は「絶対に勝たねばならない」と本気で思う強い意思。そんな固い決意で試合に臨んでいるのはどこか?


「力強さ」、「底力」の視点から判断するに、今年の仙台はやはりまだ物足りないかな、と思うのが正直なところ。
何度も言うが、ここは焦らずじっくりと地力を付けることに専念して、秋には上位苛めを日課として「悪役」に徹して頂きたい。


J1、J2共にまだシーズン序盤とはいえ、全体の力関係、主役と脇役の分別は確実に成されてきている。
数字的には1/10でも、その価値は遥かに重くのしかかるものなのです。


それにしても、私の予想が怖いくらいに当たっている序盤の流れですね。必ずどこかでしっぺ返しがあるだろうけど(笑)